研究所について



尾道の帆布を原料から自分たちで作れないだろうか。
尾道の植物で帆布を染められないだろうか。
立花テキスタイル研究所は、そんな素朴な思いからたち上がりました。

今はかつてないほどモノに溢れた時代。
その中でさらにモノをつくり続ける意味を、いつも問い質してきました。
できる限りつくらない。
できる限り買わない。
私たちの目指すのは、「不用とされるもの」を「資源」に読み直すモノづくりです。
鉄鋼所から廃棄される鉄粉、家具屋さんや農家さんから出る木っ端、牡蠣の殻、年々増えていく耕作放棄地。
一度は見放されたものたちを、染色技術を通してもう一度「資源」として捉え直したい。
私たちはそう考えています。

「宝物」というと遠い地にある気がしてしまいますが、そんなことはありません。
視点を変えれば、私たちのすぐ足元に広がっています。
そんな思いを布にたくし、日々モノづくりをしています。


タチテキの色について



環境問題が深刻化する中、華やかで思い通りの色を追い求めるのではなく、
普段はゴミとして捨てられてしまうものを価値ある「資源」として見直すことを大切にしています。
化学染料のような色の強さはありませんが、地域の人たちの思いや営みがつまった色です。


鉄粉プリント


尾道の鉄鋼所から出る鉄の粉を使ってプリントしました。
鉄粉は、ショットブラストという鉄板表面の錆を落とす時にできる副産物です。再利用するにはコストがかかり過ぎると毎月2万トンもの鉄粉が廃棄されています。
どうにか染色材料に使えないかと八王子の奥田染工さんに相談したところ実現しました。
帆布はプリントした時に生地目が出やすい8号を使用。あえてムラ感を出すように手で刷り、仕上げにやすりを掛けています。
裁断する位置によって表情がかわるので、一点ものを選ぶような楽しさがあります。
鉄が物理的についているので、一反でたいたい5〜10kg重くなっています。弊社一番の人気色。

ワタ染め


自社綿10%、ペルーのアスペロオーガニックコットン40%、アメリカ・インド・トルコ・ウガンダのオーガニックコットン50%をブレンドし、糸から作りました。通常のコットンは枯葉剤を使うことで、繊維の真ん中の空間が押し潰されてしまいますが、オーガニックコットンはその中の空間が保たれています。そのため、ふわっとした温かみのある触り心地になっています。
原料からこだわった糸を、綿花栽培で余った枝で染めました。茶色い枝からは想像できない美しいピンクベージュに染まります。
あえてムラ感を出し、微妙な縞に織り上げました。
捨てるなんてもったいないから染めてみよう。もったいない精神と遊び心から生まれた私たちの大好きな色です。

柿渋


尾道はかつて、岐阜、京都につぐ柿渋の一大産地でした。漁網や船の塗装に使われていましたが、時代とともに需要が激減。数年前尾道に唯一残る柿渋工場が廃業されました。
しかしここ数年尾道の柿渋をもう一度復興させようとする動きが高まっています。その柿渋を使い、浸けては乾かし、浸けては乾かしを繰り返し染め上げました。
帆布は目が細かい10号を使用。弊社の中でも薄手の帆布ですが、ミシンの針や裁ちばさみの摩耗が一番激しいのが、実はこの柿渋染め帆布です。軽い上に頑丈という良さがあります。
また使うほどに色が変化したり、アタリ感が出て、革のような変化を楽しめます。

柿渋鉄媒染


尾道はかつて、岐阜、京都につぐ柿渋の一大産地でした。漁網や船の塗装に使われていましたが、時代とともに需要が激減。数年前尾道に唯一残る柿渋工場が廃業されました。
しかしここ数年尾道の柿渋をもう一度復興させようとする動きが高まっています。その柿渋を使い、浸けては乾かし、浸けては乾かしを繰り返し染めた生地を、鉄媒染して黒く染め上げました。
媒染液は尾道市内の炭焼き小屋から出る木酢液と、鉄粉プリントにも使われている造船所から出る鉄の粉とお湯を混ぜ、数日間寝かしたものを使っています。木酢酸鉄は鮮度が命。鮮度が落ちると濃く染まらないので、その都度鮮度を見極めながら媒染しています。
使うほどにアタリ感が出て、地の柿渋の茶色がチラチラと見えてきます。

藍染め


タデ藍を育てるところから、スクモづくり、藍建て、染色までを一貫して行っています。
何回も染め重ね、瀬戸内海をイメージした青色に染め上げました。
藍染めと称しても実際は、ハイドロサルファイトという還元剤を使って化学的に藍建てしているものがあります。そうした染め方を「化学建て」といい、微生物の力を使わず還元する方法で、本来のスクモの良さを殺してしまっています。一方微生物の力で還元させる方法を「発酵建て」といい、弊社ではこの方法で藍を建てています。
原料はスクモ、灰汁、貝灰、麩、麦芽糖水飴のみ。化学的な薬剤は一切使用しておりません。貝灰は、尾道の牡蠣を高温で焼成し、粉末状にしたものを使用しています。
発酵建ては、化学建てのものよりも色落ちが少なく、染める人にも、身につける人にも、自然にも優しい藍です。

会社概要


会社名   株式会社 立花テキスタイル研究所

所在地   〒722-0062 広島県尾道市向東町1247

TEL     0848-45-2319

FAX    0848-36-6830

Email     tachibana@tachitex.com

URL    http://tachitex.com/

代表者   コレップファー かおり

事業内容  植物染め製品・染色材料の製造、販売





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